スウェーデンの序盤戦略手引き(VIP)

 VIPでスウェーデンをプレイしてみてわかったことがいくつかあるので、ちょっとした戦略ガイドを投稿することにした。熟練者の方でコメント、指摘、忠告などあれば忌憚無いコメントをいただきたい。スウェーデンで何とかプレイできるようになれば、他国でプレイするのは難しくないだろう。

 環境は英語版1.03c+日本語パッチ+VIP0.4b+日本語パッチで難易度は最上級、攻撃性は猛烈の設定である。ベンガルは特に使わない予定。スウェーデンといえば「どうみてもドイツです。本当にありがとうございました」という偉大なAAR北の国からがあるのだが、今回は

1.VIP使用
2.難易度・攻撃性最高(もちろん、より低い難易度にも応用可能)
3.ベンガルを使わない
4.スウェーデンの全盛期(1600年頃から1700年まで)バルト帝国の再興を狙う
5.初心者向けのちょっとした戦略ガイド
6.土地交換チートを使わない(使う場合も記載)
という点を目指してみた(初心者がVIPをやるのかどうか…)。

 今回の目標、バルト帝国の再興にはどうしてもロシアとの関係が重要だ。フィンランド、ラトビア、エストニアは全てロシアが領有しており、しかもそれらはロシアの固有の領土ではないのだ!
 もちろん、1853年のクリミア戦争に英国側で参戦して領土を稼ぐのはもちろんだが、それまでの17年間の間にできるだけのことをやっておかなければならない。

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左はゲーム開始時のスウェーデン(1836年)。右は1638年、バルト帝国を作りつつある頃のスウェーデン。北ドイツのブレーメン、フォアポンメルンも領地となっている(Europa Universalis 2の画像)

 元々あまり強くないスウェーデンだが、VIPでは更に弱体化が進んでいる。ノルウェーは衛星国となっているし、ロシア領フィンランドはもはやスウェーデンの中核州では無くなっている。国の文化もスウェーデンのみとなっているのがまた厳しい。初期状態での人口は330万人でしかなく、これはロシアの20分の1、イギリスやフランス、オーストリアの10分の1でしかない!

 このプレイでは外交能力こそが必要になる。このゲームでの外交官は年に1人の割合で配属されるが、もしプレイヤーの国が大国だともう1人が追加される。1人と2人の差は数字以上に大きく体感されるので、大国から脱落することだけは避けなければならない。さらに威信が25を超えると0.25人、100を超えるとさらに0.25人が追加される。全てをあわせた年2.5人の外交官体制を維持することが後に大きなメリットとなって返ってくる。

 ゲームを開始したら時計を進める前に設定しなければならないことがいくつかある。予算と国際市場だ。

予算の初期設定

 税率は、少なくとも現バージョン(1.03c)では中流・上流階級については49.22%、下層階級については66%程度とする。スウェーデンに於いても序盤は絞り出せるだけの資金を必要とするからだ。

 教育は100%に固定し、犯罪対策は最初の30年くらいは0%にしておき、社会支出は最大にしておく。

 防衛費と陸軍支出は最初から100%にしておく必要がある。序盤から戦争を行うので陸軍師団は常に完全状態であることが望ましいし、陸軍の能力が低い序盤の戦争は特に将官の修正が大きいからだ。

 関税は100%とする。これは"自由に使える金"として重要だ。

プロイセンの序盤戦略手引きも参照のこと。予算設定はほとんど同じだから!

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国際市場の初期設定

 国際市場も設定しなければならない。そんなにやることがあるわけでなく簡単だ。幸いにもVIPではスウェーデン南部のマルメで石炭を産出するようになったので、鉄も石炭も十分にある。もちろん国土の大部分が森林である我が国では製材所に必要な木も豊富にある。つまり硫黄を10購入にしておくことで弾薬工場を動かすことができれば、あとは国内資源のみで初期工場を回すことができるのだ!

 さらに、翌日のための布石として鉄鉱石を10購入にすることと、衣服を10購入にすること、帆船を4購入にしておくこと、大事な機械部品を40購入に設定しておく。陸軍予備役編成用に缶詰を40購入に、小火器を40売却に変更しておく。  さらに、早期に研究点をプラス収支にするため、貴金属を10購入、高級衣服を10購入、紙を20売却にしておく。

 ここまでの設定はほぼそのまま他の国にも応用できると思う。

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その他のこまごまとした設定

 文化技術の開発は人的資源に乏しいスウェーデンが大国をキープするための生命線だ。もちろん派生技術で威信を得られる技術がリストにあったら最優先で開発するべきである。最初に開発する技術は観念論がベストだろう。これから派生する新カント派理念で、少なくとも25点以上の国威確保が見込める。

 さらに、戦争の準備が必要だ。ストックホルムにいる海軍をクリックし、港から出港するように設定しておく。VIPになってからスウェーデン海軍の輸送船の数が3隻から2隻に減らされてしまったので、最初の戦争に使える兵力は2ヶ師団しかない。これを最大限有効に使うべく、初期の指揮ポイント20ポイントを全て使って将官を任命する。これは当たり外れの差が大きいので、ハズレを引いた場合、2回目の戦争が長引いてしまう危険がある。
 将官の能力は多少マイナス修正があっても、指揮官不在よりはマシである。しかし、特に消耗修正に注意せよ。消耗のプラス修正は消耗をより増やすので、これにプラス修正が付いた指揮官だけは「いない方がマシ」である。

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 工場の人員割り当てもあまりいじれることがない。各工場に割り当てられるPOPは1規模につき5POPまで、そのうち事務員は2POPまで、かつ工員と同数以下でなければならないという制限がある。

 初期状態ではヨータランドの製材所、製紙所はそれぞれ工員3POP、事務員2POPの理想状態で満員である。これをいじると工員2POP、事務員2POPだったこの州の失業者が、事務員4POPになってしまって戻せなくなり(POPは人数が多いものから優先して配備されるので)、生産効率が低下してしまう。

 ノルランドの製材所は4POPの工員が働いていて変更することはない。

 スヴェアランドには3つ工場があるが、この州には事務員が6POP、工員が7POPいるので、各工場に事務員が2POPずつ就労するように割り当てる。どうしても小火器工場で消費する弾薬の生産が間に合わないのだが、弾薬はゲーム序盤ではまったく輸入されない。せめて弾薬工場に5POPを割り当てることにしても、1〜2日ごとの原料(弾薬)不足による生産停止は甘受しなければならない。
 まずはスヴェアランドの全POPを工場から解雇し、弾薬工場に4POPを割り当てる。すると工員3、事務員1が割り当たっているはずだ。POPは人数順に割り当てられるので、もう1POPを割り当てると工員がここに割り当たってしまい、すると最終的に事務員が失業してしまうことになる。そこで続いて製鉄所に2POPを、小火器工場に2POPを割り当てると、全ての工員が工場に配置され、5POPの事務員が配置待ちになる。そうしておいてから弾薬工場の残る1枠に事務員を配置し、2POPずつの事務員を製鉄所、小火器工場に割り振れば失業者を出すことなく効率の良い生産が可能となる。

 クリミア戦争で大量のロシア領土を獲得するためにスウェーデン海軍を温存する技(北の国から参照)もあるが、とにかくスウェーデンは金がないし、むしろストックホルム正面は防御に徹し、北回りで進軍した方が損害も少ないので、足の遅い戦列艦は全て廃棄、フリゲートも廃棄し2隻の輸送艦だけを残す。

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ゲームの開始

 さて、ここで1日だけ時間を進める。間違いなく機械部品は輸入できていないだろうが、鉄は輸入できているはずだ。この鉄と1つだけある機械部品を使って、ヨータランドの製材所を拡張する。ヨータランドには失業中の事務員・工員POPが4つもあるので、彼らが逃げ出さないうちに職場を確保する必要があるのだ。次の機械部品が入ってくるのは当面先のことだし、VIPでは植民開始可能になるのも30年ほど後なので、次の工場を何にするかについて悩む必要はない。

 工場を建てたら鉄の輸入設定を輸出設定に変えておくこと!鉄は現時点では消費されるよりも多く産出されているからだ。

 さて、ストックホルムの沖合(バルト海北西部)に艦隊が遊弋しているはずだ。先ほど作成した将官を任命し、付属旅団なし歩兵1ヶ師団、竜騎兵1ヶ師団をこれに乗船させる。部隊をクリックして、移動先(艦隊)を右クリックしてやればよい。残る付属師団付き歩兵師団は後に使うので、大事に本国に温存しておく。

 歩兵が乗船し終わったらこの艦隊をバリ沖まで移動させる。最初の戦争は対バリ戦なのだ。艦隊をクリックし、目的地のバリ沖を右クリックすればよい。左の軍事概要ウィンドウに到着予定日が表示されたはずだ。

 スウェーデン陸海軍がバリを目指している間にするべきことは、聖職者の育成である。20の紙と10の貴金属が貯まるのに3ヶ月かかるだろう。1836年中にイェーテボリにいる最大の農民POP3つを聖職者にすることができる。これで研究点は月1.11ポイントまで上昇し全分野の研究が最短期間で終了する状態になる。高級衣服と貴金属の輸入設定をとめておくのを忘れずに。

最初の戦争

 最初の戦争相手はモロッコでも良いのだが、3ヶ師団でモロッコを敵にすると、指揮官が優秀でない場合に戦闘が泥沼化し、貴重なスウェーデン本国の兵士POPが損耗で消滅する危険性が高い。さらに以下の理由からもバリと戦争することを勧める。

 1.バリは領邦が2つしかないので実に簡単に併合できる
 2.木が主要一次産物であるスウェーデンにとって、家具工場〜高級家具工場への工業化が工業王国への近道であるが、高級家具は熱帯木を盛大に消費するので、主要産地であるインドネシア〜オセアニアを押さえる為に、ここは便利な位置である
 3.バリ本島には大きな人口の農民POPが2つもあり、兵士のリソースに最適。スウェーデン本国のPOPは宝石よりも貴重なので、早めに本国の兵士POPを復員させたい
 4.将来的に(アフリカに手を出して)フランスと植民地戦争するよりは(インドネシアに手を出して)オランダと植民地戦争する方が与し易い

 どんなによく聞いても大戦争には思えないが、実際にまったく大したことはない。なにしろ敵軍は開戦からわずか2週間で消滅するからだ。    さて、最速で4月1日にはスウェーデン艦隊がバリ沖に到達する。その時点をもってバリに植民地戦争を布告する。バリ領土をクリックすると左のウィンドウに国家概要が表示される。そこから国際関係ボックスをクリックすればバリとの国家交渉が表示されるので、植民地戦争ボタンをクリックすればよい。威信が38減るが全然かまわない。
 バリは艦隊を保有していないので、予算削減のあおりを食らって弱小化したスウェーデン海軍が迎撃される心配はない。

 宣戦布告と同時に陸軍2ヶ師団をバリ島に上陸させる。上陸戦で防御側に修正が付くのだが、敵は補充直後で士気が最低なので1〜2日の戦闘で勝利し、退却場所のなくなった敵は消滅する。すかさず部隊を2つに分け、1ヶ師団を再度乗船させてトムボクに上陸させると効率よく占領できる。

 指揮官がいなくても8月上旬までにはバリを全制圧できる。バリは2領邦からなる小国家なので、すぐに併合してもBBR(悪い子点)が2しか上昇しない。その間に帆船が4貯まっているだろう(まだだとしても、1837年になると貯まり出す)から、輸送帆船を作るのを忘れないこと!

 併合すると威信が10得られる。差し引き28のマイナスだが、これは新カント派理念で相殺できることを願おう。聖職者を増やしているので1837年2月中旬には観念論の研究が終了し、高い確率で新カント派理念で150点、あるいは100点の威信を得ることができる。

戦後処理

   併合したら、まずはバリの7万5千人という規模の最大POPを兵士にする。一気にマンパワーがプラスに転ずるだろう。これによりスウェーデン本国のスウェーデン人兵士POPを復員させてやることができるので、ストックホルムとイェーテボリの兵士POPを復員する。

 次の戦争までは3年くらい間があくので、陸軍維持費を最低にまで下げておく。万が一(実際には百が一くらいだ)反乱が発生した時に備え、バリ/トムボク沖に輸送艦を遊弋させ、反乱が起こったら全滅しないうちに退却できるようにさせておく。

 領土が増えた時に忘れやすいのが、輸送船の配備だ。このゲームでは部隊を輸送する船と、資源を輸送する船は別々なものと見なされている。前者はユニットとして地図上に表示され、自由に移動させることができるが、後者は数字上の概念でありその姿を見ることはできない。
 資源輸送船を必要数配備していないと植民地からの収入が減少する。"領土事項"ボタンから"輸送船"ウィンドウを開き、輸送船を設定する。帆船を4購入にしているので、問題なく3隻を配備し輸送効率を100%にすることができるはずだ。

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次の戦争の準備

 年が明けると観念論の研究が終了する。次の研究は戦略機動で決まりだろう。

 これで最大師団数がスウェーデン3/0、マレー0/8となり、少なくとも5個師団を増設する余裕ができる。本国に残してある旅団付き師団と併せると8個師団を外征用に運用することになるので、ピストン輸送するとしても輸送帆船は2隻は増産したい。輸送艦の完成時期に合わせるように現地兵師団を作成する(1師団の作成に5ヶ月かかる)。

 質の悪い現地兵師団を旅団付きで運用することでコスト安と性能とを両立させたいので、マレー人師団は正規旅団付き歩兵師団4個と胸甲騎兵付き騎兵師団2個を編成する。借金は7000ポンドまで膨らむだろうが全然構わない。ワインを臨時で20ほど輸入することになるだろう。1837年中に全ての師団の作成を指示しておく。

 衣服が貯まり次第、バリのPOPをもう一つ兵士に変更しておく。これ以上の兵士POPはとりあえず不要なので、兵士を作成した直後に衣服の輸入設定を止めて貴重な外貨を節約することを忘れずに。

 前装式ライフルの開発完了を見越して次の戦争の準備を開始する。次の戦場はモロッコ。スウェーデン本土の方が近いので、スウェーデン人兵の正規部隊1個師団をバリに残し、残る師団をバリからスウェーデンまで輸送しておく。バリからスウェーデンまで2ヶ月と少しかかるので、前装式ライフルの開発開始と同時に部隊の移動を開始した方がよい。

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 ここまで最速にこだわるのは理由がある。2段階併合で悪い子点の上昇を抑えつつ、自由主義革命の勃発前にロシアと外交交渉を開始するためには1839年のうちに第一次モロッコ戦役を終わらせなければならないからだ。

 1838年8月のうちに、スウェーデンに旅団付き師団7個、旅団無し竜騎兵師団1個が集結していればベストである。すぐさま陸軍維持費を最大にして兵を補充すると1838年11月には士気が25以上になっていることだろう。4個師団を載せた輸送艦隊をモロッコに派遣しよう。

 フランスないしスペインが一足早くモロッコに植民地戦争をふっかけることを心配せねばならない、大抵アルジャザールを併合したフランスはマダガスカルあたりに手を出すので1838年の間であればまだ大丈夫だ。

スウェーデンの序盤戦略手引き(VIP)後半


添付ファイル: filefactory.jpg 301件 [詳細] fileofficer.jpg 303件 [詳細] filesweden.jpg 287件 [詳細] filedivision.jpg 315件 [詳細] filetrade.jpg 301件 [詳細] filebudget.jpg 313件 [詳細] filetransport.jpg 324件 [詳細]

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Last-modified: 2020-04-01 (水) 18:24:57