※訳注:本章は全面的に「The New Victoria Manual And Strategy Guide 2nd Edition」の内容であり同梱マニュアルには記述はない

Victoriaでの戦争は、国家活動のうちで最も難しいものである。特にゲーム終盤では、戦争は人員と資金を蕩尽する上に、敗戦して立ち直れなくなる可能性が常にある。

Victoriaでの戦争は、通常戦争又は植民地戦争のいずれかとして、正式な宣戦布告がされてから始まる。宣戦布告がされると、当事国は軍隊を敵国の領土に侵入させることができるようになる。

戦闘力の算出

両軍の陸軍が戦闘を始めると、いくつかの変数から、両軍の戦闘力が算出される。

地形(Terrain)

渡河攻撃に対して防御する場合や、山岳や森林の領邦で防御する場合には、防御側はかなり有利になる。また、いくつかの海峡は陸軍で渡ることができる。オーデンスとコペンハーゲンの2島を含む、スウェーデンとデンマーク間のKattegat海峡は、双方向に陸軍が移動できる。しかしこの特性は、敵国の海軍が海峡の制海権を握っている場合には無効となる。海峡を渡って攻撃することは、渡河攻撃よりもさらに不利である。

陸軍のリーダ(Leader)

前述のとおり将軍は、陸軍の戦闘力を強化又は低減させるような長所や短所をもっている。将軍がいない場合、陸軍は、あなたが登用するどんな将軍よりも劣る無名リーダが指揮する。最大速度や射撃速度に重大な欠点のある将軍も他の点では有能である。自動的に任命される将軍は、大抵の場合には、全ての面で有能なので、一見ひどく見える将軍であっても、使う価値がある。

陸軍の規模

これは自明である。他の全ての条件が同じなら、5万名の陸軍は2万名の陸軍に勝つ。

陸軍そのものの質(Quality)

陸軍技術の影響により、一方が他方を圧倒することがある。例えば、後装式ライフルを採用している国は、時代遅れのライフルを採用している国よりも戦場で有利となる。強さ、組織率、士気、師団に応じたその他の修正は、戦闘結果を左右する。

塹壕と要塞(entrenchments or fortifications)

平時、戦時いずれであっても、領邦に要塞を建設でき、防御側の戦闘力を強化する。要塞の水準は、簡単な要塞から高度な塹壕網まで7段階ある。しかし要塞は、ひとたび失われると、何のペナルティもなしに敵軍に利用されることに注意。地図上では、領邦上に小さな小屋のような建物が表示されるので、要塞が分かる(要塞の水準によりアイコンは異なる)。陸軍ユニットは、時間が与えられれば、塹壕を構築することができる。ユニットが領邦でしばらく何もしないでいると塹壕を掘り始め、要塞ほどではないがそれなりの特典が得られる。技術水準が高くなると、塹壕による特典はかなり大きくなる。また防御側は鉄道による特典も得られる。

附属師団(Attachment)

砲兵は、陸軍全体の攻撃力、防御力を増加させる。工兵は、陸軍全体の塹壕と組織率を増加させる。

経験(Experience)

経験をつんだユニットは、ベテランとみなされ戦闘時に特典を得る。この特典は10を超える経験値ごとに1%であり、20%が上限となっている。したがって経験値5の師団には特典がないが、20点なら+10%の特典が得られ、30点以上は高々20%どまりとなる。

戦略

最後に、最も重要なのは戦略である。包囲されたユニットは多大なペナルティを被る。また、ユニットが敗北した場合、退却できる領邦がなければ消滅してしまう。同時に二方向以上から攻撃されたユニットもペナルティを被るし、上陸戦をしかけるユニットも同様である。包囲と多方向からの同時攻撃に成功すれば、敵を撃破することはたやすい。だからVictotiaでは、現実世界と同様に、戦略が優れているほど、戦争は有利になる。

敵領土の占領

陸軍が敵領土に到達すると、すぐに領邦の占領にとりかかる。占領の速度は強さ、技術水準、陸軍中の師団数に依存するか、一般的に少なくとも数日はかかる。陸軍が領邦を占領すると、その領邦は、占領を行った国家の戦勝点(War Score)に算入される。

敵の占領を妨害する

敵領土の占領中にユニットが攻撃を受けると、戦闘中は占領は中断されるが、戦闘に勝利すれば中断された時点から占領が再開される。(歩兵など)移動の遅いユニットが到着するまでの間、(騎兵など)移動の早いユニットを先に突入させて占領を妨害する戦術はよく使われる。

ユニットは、通過する全ての領邦をいちいち占領しなくてもよい。実際、高速な騎兵や移動の早い将軍を敵後方に進出させ、多方向から攻撃をかけたり包囲したりすることは常套戦術である。但し、占領していない敵領土を移動することは、味方の領土や占領済みの領土を移動するよりもはるかに遅いので注意。

補充(Reinforcement)

人的資源は、戦場で師団を補充したり、新しく師団を徴兵するのに使われる。既存の師団を補充するには、師団をクリックしたときに開く補助画面で、「完全戦力に補充」(Reinforce to maximum strength)をクリックする。すると人的資源のプールから、補充に必要な分が減らされる。十分な人的資源が無い場合には、可能な限りを使い切る。補充にどれだけの人的資源が必要かを知るには、マウスを補充ボタンの上にかざして、ポップアップ画面を見ればよい。

陸軍全体をまとめて補充するには

陸軍全体(あるリーダ配下の全師団)をまとめて補充することもできる。陸軍の情報を表示させたときに右上に表示される、小さな拳をクリックすればよい。1個師団ずつ補充する場合と同様に、人的資源がプールから減らされる。陸軍全体の補充にどれだけの人的資源が必要かを知るには、マウスを拳ボタンの上にかざして、ポップアップ画面を見ればよい。

ユニット又は陸軍の補充は、味方の領邦又は占領した敵領土にいるときしか行えない。敵の支配下にあるときは補充できない。

損耗(Attrition)

戦争に影響する最後の要素としては、損耗がある。これは病気や逃亡による軍隊の喪失を意味する。損耗率は領邦によって異なり、損耗率を低下させるような将軍もいるが、一般的には3%前後である。領邦にいる軍隊の数が多いほど、損耗率も高くなる。損耗は日単位で発生するのではなく、月単位で発生するので、暦の上で1ヶ月をまたがないようにに敵領土に軍隊を出入りさせることができれば、損耗を被らない(3月15日から4月15日の間に出入りさせたりするのでなく、1月1日から31日の間に出入りさせる、など)。軍隊は自国では損耗を被らないが、自国や味方国が占領した敵領土では損耗を被る。

また損耗は、領邦の生存性(Life Rating)による影響を受ける。(砂漠など)生存性が低いところでは、損耗率も高い。逆に、(生存性の高い)琥珀色の小麦畑を通過するときには、損耗率は低いだろう。

(注意:地図上には、自国の軍隊であろうと、平時であろうと、全ての軍隊に対して一定の損耗を強いるような領邦がある。アイスランド、グリーンランド、シベリアや北アフリカのいくつかの領邦がそれにあたる。)

植民地施設の奪取

新参のプレイヤーが知らない常套戦術として、戦争中に植民地施設を掠め取るというものがある。領有主張をしたい植民地がある場合には、高速な騎兵、又は、移動が早い将軍が指揮する歩兵を派遣して、植民地施設を奪取する。植民地施設を奪取するには、その領邦に1日とどまるだけでよい。単に通過するだけでは奪取できないので、ちゃんと1日、とどまるように操作すること。

また、植民地施設は、奪取すればすぐにあなたのものとなる。これは戦勝点に算入されず、掠め取った瞬間からあなたのものとなる。領邦の場合と異なり、和平条約に持ち込む必要はない。領有主張をすれば、多大な威信がもたらされるのだが、AIは、他のAIや人間に対してこの戦術を効果的に使うことができない。

上陸戦

戦争に勝つために重要な最後の戦術として、上陸戦がある。海上から侵攻するには、まず陸軍を、蒸気輸送船又は帆走輸送船からなる輸送船団に乗船させる必要がある。1個師団あたり、1輸送船が必要である。乗船させるには、陸軍が駐留している沿海部の領邦に接した海域に、輸送船団を進出させる。そして乗船させたいユニットを選択し、右クリックして沖合いの輸送船団へ向かわせる。数日後には乗船するだろう。

乗船したら、侵攻したい領邦に接した海域に船団を移動させる。船団をクリックして「陸軍を下船」(Unload Troops)をクリックし、侵攻したい領邦を右クリックする。これにより海上からの侵攻が開始される。領邦が防御されている場合、攻撃側は上陸戦にあたって多大なペナルティを被ることに注意。

パルチザン(Partisan)

Victoriaの戦争において、壮大な遠征をしばしば失敗させる重要な要素として、パルチザンがある。敵軍が領邦を占領すると、忠実な市民が故郷を守るために蜂起する可能性がある。これらの市民はパルチザンと呼ばれ、故国の旗を掲げている。パルチザンは正規の軍隊ではなく、実際、質は悪いが、占領されたどの領邦からも沸いて出る可能性があり、占領軍が駐留しているところにさえ出現しうる。パルチザンの師団は、他の師団と同様、1万名に及ぶことがあり、他の陸軍と同様に、領邦を解放したり動き回ったりすることができる。

あなたもパルチザンを得ることがありうる。あなたの国が侵略されれば、市民が蜂起して侵略者に立ち向かうことがある。

パルチザンのことを忘れてはいけない。戦線の後方に十分な軍隊を残し、パルチザンを殲滅しなければ、前線で勝ち続けている軍隊が、いるとも思わなかった猛きパルチザンどもによって孤立させられることもある。

戦後の処分

戦争に勝利すれば、敗戦国に対していくつかの要求ができる。

これらの条件はどのようにでも組み合わせることができる。しかしどの条件も、戦勝点を必要とすることに注意。

併合(Annexation):

全土を占領すれば、文明国であっても占領できるが、領邦が3以下の場合に限る。領邦が4以上の文明国を完全に吸収するには、2回以上の戦争が必要である。しかし非文明国については、大きさに関係なく1回の戦争で併合することができる。つまり、エクアドルは1回併合できないが、中国は併合できるわけである。しかしこれは極端な例だ。実際はマダガスカル、オマーン、モロッコ、韓国、その他の帝国領が1回で併合されることが多いだろう。また、サルディニア・ピエモンテ、グアテマラ、テキサスは、1回では併合できないだろう。

領邦(Provinces):

敵に対して、領邦の割譲を要求することができる。和平交渉の場であなたからは、自国の陸軍が占領している領邦しか要求できないが、敗北側からは、場所や占領状態にかかわりなく、どの領邦でも割譲できる。和平交渉で領邦を割譲させると、悪い子(Badboy)評価が悪化する。

和平条約では、植民地施設を獲得することはできない。植民地施設を獲得するには、自軍で占領しなければならない。

失墜(Humiliation):

予め通知されるとおり、宣戦布告を行うと、いくらか威信を失う。失う量は、ある程度まで相手国の威信による影響をうける。失墜は相手国の威信を300低下させ、自国はかわりにある程度の威信を得る。これにより、相手国の威信が−100未満になると、次に相手国に宣戦布告するさいに失う威信の量は減少する。

通行許可(Military Access):

陸軍が相手国の領土を通過できるようになる。海軍は相手国の港湾に寄港できる。

武装解除(Forced Disarmament):

敗戦国が徴収できる軍事ユニットに上限を課す。但し、武装解除が実際にゲーム上で効果を発揮しているのかどうかについては明確でない。効果があるとしても、どのように相手国の戦力が制限されているのか明確な説明ができない。

賠償金(War Indemnities):

相手国は、条約の期間中(3年間)、月々の歳入の一定の割合*1を戦勝国に支払う。相手国の規模によっては、この金額はかなりのものになる。

※訳注:中国ならば毎月1000近く、モロッコとかだと100程度、など。

衛星国(Satellite):

自国に忠実な政府を敗戦国に成立させる。これは、自国から解放して成立させた衛星国と同等の扱いとなる。他国を衛星国にすると、味方になるので、それ以上の征服はできなくなるが、同盟を破棄して征服を続行することはできる。

衛星国化による固有領土獲得

和平条約で衛星国とした場合には、領土を獲得できることがある。外交地図で自国を選択すると、いくつかの領邦には黒い点が付いているはずだ。これらの領邦は、あなたが領有主張できる領邦である。例えば、プロイセンはオーストリア領であるカールスバッド(Karlsbad)に領有主張をもち、サルディニア・ピエモンテはイタリア全土に領有主張をもっている。フランスはサルディニア・ピエモンテの3領邦に領有主張をもっている。相手国を衛星国にすると、領有主張をもっている領邦を全て獲得できる。

つまり、例えばサルディニア・ピエモンテならば、和平条約で教皇領(The Papal States)を衛星国にすることで、併合しない限り獲得できない首都を除く全土を獲得できる。

戦争の得失

征服地におけるナショナリズム高揚

征服王になる前に、注意すべき点がある。征服行為は悪い子(Badboy)評価を悪化させるだけでなく、占領で得た領邦は、たとえ領有主張があり自国の文化の領邦であっても、10年間は叛乱が発生しうる。叛乱については、鎮圧する以外に手は無い。征服後10年が経過すれば、ナショナリズムの嵐も静まる。

戦争による威信獲得

多くのプレイヤーは、戦争による利益として、領邦の獲得よりも、戦勝による威信のほうを重視する。敵国から領土を獲得できなくても、戦勝国となれば威信が加算される(最初の宣戦布告にかかった威信よりも多いかどうかは別として)。

結びにかえて

帝国主義的戦争に訴える前に、悪い子(Badboy)と戦勝点の考え方について、十分に理解しておくこと。

次章:三大要素(THE BIG THREE)


*1 賠償額は、その月が終わる2日前の収入を基に、その15倍が支払額となる。

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Last-modified: 2020-04-01 (水) 18:24:57